桃の花を溺れるほどに愛してる
「桃花さん。高校を卒業したら、僕と一緒に暮らしませんか?」
キッカケは春人のこの言葉だった。
基本的に受け身の春人が、まさかこんな大胆な発言をしてこようとは……一体誰が想像しただろうか。
言われた時はもちろんビックリしたけど……でも、嬉しかった。
お母さんとお父さんは、「お前の人生なのだから、好きなようにしなさい。いつでも帰ってきていいからね」って……そう言ってくれた。
京子も、まるで自分のことのように喜んでくれて、嬉しかったなぁ。
「荷物、まとめた?」
「うん。これだけ。他の大きな荷物は先に向こうに届けてあるから」
季節は巡り巡って春。
私は高校生を卒業した。
そして、今は春人の住む家に持っていく最後の荷物をまとめている最中。
お母さんはニコニコと微笑んでいて、これまた自分のことのように喜んでいる。私の幸せが、お母さんとお父さんの幸せだから……だそうだ。
お母さんと談笑していると、家の前で車が停まった音が聴こえた。
「ほら、天霧さんが迎えに来てくれたみたいよ」
お母さんに背中を押され、私は最後の荷物を両手に、家を出る。
キッカケは春人のこの言葉だった。
基本的に受け身の春人が、まさかこんな大胆な発言をしてこようとは……一体誰が想像しただろうか。
言われた時はもちろんビックリしたけど……でも、嬉しかった。
お母さんとお父さんは、「お前の人生なのだから、好きなようにしなさい。いつでも帰ってきていいからね」って……そう言ってくれた。
京子も、まるで自分のことのように喜んでくれて、嬉しかったなぁ。
「荷物、まとめた?」
「うん。これだけ。他の大きな荷物は先に向こうに届けてあるから」
季節は巡り巡って春。
私は高校生を卒業した。
そして、今は春人の住む家に持っていく最後の荷物をまとめている最中。
お母さんはニコニコと微笑んでいて、これまた自分のことのように喜んでいる。私の幸せが、お母さんとお父さんの幸せだから……だそうだ。
お母さんと談笑していると、家の前で車が停まった音が聴こえた。
「ほら、天霧さんが迎えに来てくれたみたいよ」
お母さんに背中を押され、私は最後の荷物を両手に、家を出る。