INSIDE BLUE


「珍しいじゃん、おまえがそんなのに乗るなんて」

 大学の食堂でうどんをすすりながら、最も多くつるんでいると思われる友達、ユウリが言う。女みたいな名前の通り、女みたいに綺麗な顔をしている男。

「ほとんど毎日くるからさー。興味もわくじゃん」

 同じくうどんをすすりながら答える。

「で、昨日帰ってすぐメールしたわけ?」
「おー」

 そう、本当にすぐにメールをした。水を一杯飲むよりも先にメールをした。


『コンビニの、永谷ですけど』

 本文にそれだけうって送信、携帯のマナーモードを解除して水を飲んだ。

 しばらくぼんやりして返事を待ってみたけれど、なかなか携帯はならなくて、もう夜中の12時半だし寝ているのかもしれないと適当に理由をつけてシャワーを浴びた。

 上がって携帯を見てみてると、新着メール1件の表示。

『メールありがとう。また明日連絡するね』

 内容はそれだけだった。
 どことなく腑に落ちないものを感じつつ、かといってどう返事をしていいのかもわからなかったので、とりあえずメールを待つことにした。


< 6 / 28 >

この作品をシェア

pagetop