列車ゲーム
―8日前―
その日は天気の良い土曜日でした。
サークルの女友達と一緒に電車に乗っていました。
神埼徹「なぁ、おいミカちゃん、コメカミに米ついてるよ。」
山村美佳「え、あ、本当だ。取って。」
神埼徹「うん。 あれミカちゃん良い匂いするね。」
山村美佳「え?本当?うれしー」
神埼徹「ミカちゃんって彼氏いるの?(やらしい顔)」
山村美佳「えーいないよ。」
神埼徹「ってかこの電車発車遅くね?」
そう、まだ電車は発車していませんでした。
その駅は、赤藤駅という列車で、人の乗車率はかなり低く、
近くに繁華街やオフィスビルが並ぶ訳でもなく殆どの客が利用をしないと言っても
過言ではない駅なので、いつもは直ぐにその駅で降りる人は4,5人程度で、
直ぐ発車するはずなのですが、なかなか発車しないのです。
神埼徹「本当に遅いね、この駅いつもは早いんだけど」
山村美佳「もう10分以上動いていないよ。」
その時でした。
目の前に座っているサラリーマン風の男性が
せきを切ったように車掌室に向ったのです。
神埼徹「あ。あの人多分 車掌に言いに行くわ」
と、その時、
「えーまもなく発車致します」
アナウンスがなると同時に、電車のドアが閉まりました。
ようやく発車する・・・誰もがそう思ったのです
しかし、それから1分経っても2分経っても発車しません
神埼徹「おっそいな・・・。」
山村美佳「私時間いっぱいあるから全然平気なんだけどね」
神埼徹「ねぇ、美佳ちゃんってさ、ネコ飼ってたよね、見たいから家行っていい?」
山村美佳「うんいいよ」
神埼徹「俺も犬飼ってるんだけどさぁ、ボクサー犬」
山村美佳「え、ボクサー犬飼ってるんだぁ 名前なんて言うの?」
神埼徹「鬼の神と書いて 鬼神(きしん)」
山村美佳「えー何その怖い名前 もっと可愛い名前にしたらいいのに」
神埼徹「俺がつけたんじゃないよ。知り合いのオバちゃん」
山村美佳「えー、知り合いのオバちゃんがつけた名前を採用したの?」
神埼徹「それ以外につけたい名前がなかったからさ。」
という他愛も無い会話をその後も5分ぐらい続けていた二人だが電車は一向に発車しない
山村美佳「さっき行ったサラリーマンの男の人 まだ車掌と話しているのかな?」
神埼徹「気になるから見に行ってみる?」
山村美佳「えーいいよ。」
と、その時でした
電車が発車したのです
そして、赤藤駅を出て、次は青藤駅です
しかし、その赤藤駅と青藤駅の丁度ど真中で列車は停車しました。
駅でもなんでもないただの線路の上で。
神埼徹「おいおい・・・なんかおかしくねぇか?」
電車の中にはひと車両に2人ぐらいしかいない過疎状態でしたが
みんな不安げな顔と不思議そうな顔をしていました
「えー、車掌です 皆様 すいません。
ただ今 この列車の中に爆弾が仕掛けられている事が分かりました
急遽停車し、警察に連絡しています」
乗客は皆ざわめきました
山村美佳「爆弾だってー!怖い!!!」
どこにあるんだー!などという声が聞こえてきます
「えー車掌ですが 緊急時の扉開閉ボタンが故障の為、ドアが開きません。」
その時、
「ぐぁあああ!!!!!!!」
車掌の叫ぶ声がアナウンスから聞こえてきました
その後、
「俺が今この電車を電車ジャックしている!
車掌は死んだ!運転手はこの俺だ!
いいか?よく聞け、お前ら逃げようとするなよ?
窓を割って逃げたものが居た場合 爆弾を爆発させる。
そうなっちまえば、俺も含め、全員があの世行きだ!」
「助かりたければ今から列車ゲームをしてもらう
いいかお前らこの列車は8車両ある
その8車両全てに爆弾がしかけられている」
神埼徹「何?・・・どこだ?」
山村美佳「あ・・・あった!これよ!!!」
美佳が見たものは液体が入り配線が出ている映画とかで見る爆弾だった
神埼徹「うかつに触るな!」
こういうとき、線を切って爆発がとまる的なことをよく聞くが
素人にはどの線を切っていいのかわからないので手出しできなかった
「そして、俺が今から自分で作った1から8までの数字がかかれた紙が入った
箱に手をいれて出た数字の車両の爆弾を爆発させる
列車ゲームとはそれを予想し、その車両から脱出することだ!!!
グアッハッハッハ!」
「では 移動しろ 諸君!!!」
みんな移動をしはじめた
怖い怖い怖い どうすればいいんだー
何番をひくかわかるわけねーだろ
神埼徹「どうする?ミカ!」
山村美佳「わたし、3が好きだから 先頭から3つめの車両に行く!」
神埼徹「わかった」
「はーい 移動終了!
みんな移動したかな? じゃあひきまっせ~!」
「おっと、4番だ~! 4番 ボンッ」
そういった瞬間 4番車両が ボーン!!!!
爆発!!!!!
さて はたして 神埼徹達は助かるのか!?