君を追いかけて。
―始まり―
桜が風と共に舞っている春。
私は中学1年生になりました。
―1年1組…遠藤ななみ
「はぁ…。また1組か…。」
私は1人。ずっと1人。
友達なんていらない。
あの日…親友に裏切られてから私は友達なんて作らないって誓った。
小学生の友達とのトラブルなんてのは、全部ささいなケンカで済まされていた。
周りの子も、先生も、親までも誰も真実を知ろうとはしないんだ。
理由なんか分かってる。
…面倒くさいから。
着慣れないセーラー服を着て、登校した中学校生活1日目は嫌々だった。
本当は小学校からのもちあがりだけど、あんな奴と一緒になりたくないから、私は特別に違う学区の学校にしてもらった。
親も先生も理由なんか聞かないで、はいはいって私の言う事を聞いてくれた。
やっぱり…愛されてもないんだな。
そんな事を思いながら教室に入った。