【完】適者生存
冷たい感触が背中に走り、目を覚ます。


私は仰向けに寝ている状態。


首を左右に回し、あたりの状況を把握する。


雪、雪、雪。


一面銀世界。


上を見上げれば米粒程度に崖が見える。


・・・ああ、あそこから落ちたんだ。


崖下の雪、今は銀世界と言おう。


銀世界にはさして光がさしてないので時刻が把握できない。


オロオロとあたりを見渡す。


北の方角に何かが見える。


目を凝らしてみてみると家のようだ。


私は髪の毛や巫女服に付いた雪を払い、民家の方へ進む。


「はぁ・・はぁ・・・」


真新しい雪はフカフカとしており、歩きにくい。


一歩一歩、確実に歩いていく。


少しずつ、民家へ近づいてゆく。


しかし、疲労からか徐々に意識が薄れていった。


そして、雪上に倒れこんだ。
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