手に入れたいのはお前だけ。
「とりあえずそのままじゃ教室、帰れないよな?」
「うん……」
替えの制服なんてもってるはずもなく。
たしかにこのままじゃどうしようもないけど。
「なんとか、するよ」
茂木くんに迷惑かけるわけにはいかないし。
あたしひとりでなんとかしなきゃ。
「なんとかって?」
「それは……」
もちろん何かいい案があるわけもなく。
こ、このまま着てたら乾くかな?
「仕方ないから、保健室に行きなよ」
「え?」
「俺が助けてあげる」