手に入れたいのはお前だけ。



少しして、耳元で寝息が聞こえてきた。



……え。



「み、深高くん?」



「………………」



呼びかけに、まったく反応を示さない深高くん。



ねえ、もしかして。
もしかしなくても、寝てる?



寝ちゃったの?



動こうと身をよじってみても、がっちりと抱きしめられているからまったく動けない。



……嘘でしょ。



「深高くん、起きて」



「…………」



「深高くん……っ」



起きてくれないとどうしようもないよー
動けないんだもんーーー!!!



< 141 / 322 >

この作品をシェア

pagetop