手に入れたいのはお前だけ。



「……先生、もう少し寝かせてくださいよ」



目を覚ました深高くんが、不機嫌そうに言う。



うわわ、深高くんが怒っちゃう!!!




「み、深高くんごめ……」



「それくらい言えるならもう元気ね。帰りなさい」



特に気にする様子もなく、先生はすっぱりと言い放つ。



「……どれくらい寝てました?」



「2時間くらいかしら。調子はいい?」



「はい」



何の話をしてるんだろう、深高くんと先生。



調子?深高くんって……。



「深高くん、どこか悪いの?」



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