手に入れたいのはお前だけ。



「そんな嘘、つかなくてよかったのに」



嘘をつかれたことに怒ったりしないし。



あたしは、



「かっこ悪いだろ。体が弱いとか」



「そんなことない!!」



ちょっと呆れたように笑う深高くんの手を、ギュッと握る。



「あたしは、どんな深高くんでも好きだよ……!」



どんな欠点があったって、関係ない。



あたしは深高くん自身が好きなの。



深高くんにどんなところがあったって、あたしはそこも含めて好きだって自身を持って言えるよ。



「さすが、俺が好きになった女だな」





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