手に入れたいのはお前だけ。




「――み」



「…………」



「ちーずーみ!!」



「うわぁ!!」



目の前には不思議そうな顔の美喜ちゃん。



え、あれ――?



「もしかして、ずっと呼んでた?」



「呼んでたわよ、もう授業終わっちゃったわよ?」



「え」



そんなにあたしぼーっとしてた!?




周りを見渡せば、みんなが楽しそうに話してる。



本当だ、休み時間だ。



あたしの苦手な数学は終わったみたい。




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