手に入れたいのはお前だけ。



ふたりは余裕みたいだけど、あたしにとっては毎回のテストにかなりの労力を使う。



今までだって、美喜ちゃんがいたからなんとかなってたってだけで。



いざひとりの力でってなると、どうもうまくいかない。



だから勉強会は、あたしにとってはかなりありがたいこと。



「千澄ちゃんも、やるけどオッケー?」



「う、うん」



「じゃあ千澄ちゃんの友達の美喜ちゃんも誘って、やろうよ」



「どこでやんの、それ」



「どこって…………」



うーんと考えて、茂木くんが笑った。



「由んち」




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