手に入れたいのはお前だけ。



それからもいうもの。



休み時間には決まって由くんの隣を忽那さんに占領され。



あたしはただの由くんの隣の席。



本当はあたしが隣に行きたいのに、行けない。



自分に自信がないからなのかな。
忽那さんにちゃんと気持ちを言えない。



言ったところで、何と返ってくるかを考えるとこわくてたまらなくなった。



『そんなの千澄が遠慮することないよ、彼女なんだから』



美喜ちゃんはそう言っていたけど、あたしは遠慮してしまう。



忽那さんの押しに負けてしまってる。



……どうにかならないかな。




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