手に入れたいのはお前だけ。
……正直、いらないんだよな。
しかもこういう自己主張の激しい女は好きじゃない。
「……いらない」
「チョコのほうがよかった?次はそっちにするね」
突っぱねても何でもなかったかのように笑顔を作る。
こいつには、喜怒哀楽が存在しない。
「悪いんだけど、こういうの迷惑だよ」
「手作りっていうのが重いかな?今度は買ってくるし……」
「そういう問題じゃないんだけど」
すると、忽那の動きがぴたりととまった。