手に入れたいのはお前だけ。




だ、だとしたら恥ずかしすぎる!!



ペタペタと頬をさわるあたしの手に、深高くんの手が重なった。



「――っ!?」



「ほら、熱い」



「っみ、深高くん……!?」



触れられた手と頬が熱を帯びる。



や、やめてよっもっと真っ赤になっちゃう!!っていうか!



「ひっ、人が見てる!」



廊下のど真ん中にいるから、みんなが見てる!



「いいよ、見せとけば」



「え?でも……」



「それよりさ」



あたしの言葉を遮って、深高くんが口を開いた。


< 24 / 322 >

この作品をシェア

pagetop