手に入れたいのはお前だけ。
見ていたら、借り物競争に出ていた人たちは紙を引くなりかなり困っていた。
先生と一緒にゴールを目指す人や、友達もフラフープを回しながらの人もいた。
借り物を探すのに、みんな苦戦していた。
なのに由くんは、迷わずあたしのもとにきたんだ。
「もしかして、好きな人とか?」
茂木くんが思いついたように言う。
ああ、たしかにそれはあるかも!
ってもしそれだったらすごく嬉しい。
だけど由くんは、ちがう、と一言。
じゃあなに?って聞いたら耳元で教えてくれた。