手に入れたいのはお前だけ。


グラウンドの外には、相変わらず
サッカー部が走り回っていて。



そのなかにはしっかりと茂木くんがいた。



「違うよ、そんなんじゃない」



認めたくなかった。
叶わない恋を、引きずりたくない。



「ふーん。まあどっちでもいいんだけど。
サッカーして何が楽しいんだろうな」



まるで興味なさそうに深高くんが言う。



そういえば、



「深高くんは、何か部活してるの?」



見たことないな、深高くんの部活してる姿。



この学校は体育の授業も男女別だし。




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