手に入れたいのはお前だけ。
メガネの奥の奥
【 由side 】
「失礼します」
ガラガラッと扉を開けると、消毒液のにおい。
「あら深高くんいらっしゃい」
白衣を着た先生が笑顔で迎えてくれる。
「ベッド、借りていいですか?」
「もちろんいいわよ。今日も、かしら?」
「……はい。少し休ませてもらいます」
それだけ言って、ベッドに腰掛けて
カーテンを閉める。
「……はぁ」
ベッドに横になって自分を落ち着かせる。
ちょっと、無理をしたかな。だっせぇな。