ディバインストーン 1
俺と(やつ)は、しばらく重なり合ったまま動かなかった。

最も、俺は動かなかったわけ
ではなく
動けなかったんだが。

だとしても、このままの格好で
いるわけにはいかなかったので、俺は上のやつに声をかけた。

「あの・・・」

「?」

「そこ。どいてもらえません?」
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