ディバインストーン 1
薄い、ほんのりと黄色をおびた髪。
眠そうな蒼い目は真っ白な肌によく映えていた。
大人しそうな、
人形のようなその顔立ちは、おそらく女の子なのだろうと推測できた。

「あの・・・君は」

「礼。」

「へっ?」

話を遮られたのと、そいつがいきなり喋ったので俺はふいをつかれた。
しかも今、何て言ったんだ?

「あ、あのさっき何て」

「礼。」

「れ・・・れい?」

一体、何が言いたいんだろうか。

「あの、人の話を」

「礼。助けてもらったら・・・使うって聞いた。」

やっと文章になった。
どうやらこいつは、俺に礼が言いたかったらしい。
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