ディバインストーン 1
「ど、どうしたんだ?」

「ん?あぁ。ちょっとな。」

さっきまでの威勢は何処に行ったのか、
らしくない返事が返ってきた。

「もしかして、聞いちゃマズかったか?」

「いや、問題ない。」

「じゃあ何で止まってるんだ?」

たっぷり30秒後、少女はゆっくり口を開けた。

「・・・名前がな」

「・・・へ?」

「名前が・・・無いんだよ。」
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