ディバインストーン 1
「少なすぎて、なんか哀れだよなぁ。」

大きなお世話だよ。

「がっかりだぜ。折角カモだと思ったのによぉ。」

悪かったな貧乏で。

・・・見てもらったらわかるように、
何故か俺は異常な程の不運体質で、どれだけ静かに生きていても
こんなことになってしまう。

しばらく俺の財布を見ていた不良達は、顔を見合わせると口々に

「あーハズレだハズレ。他あたるぞ。」

「次までには小遣い貰っとけよ」

「じゃあな。ビンボー」

そう言うとどっかに行ってしまった。

財布は一応返してくれた。
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