ディバインストーン 1
第二章

己の信念

体温がどんどん下がっていくのが分かる。

引き裂かれた右腕から、生温かい液体が絶えず流れ出た。

感覚が無くなってきたのか、痛みは感じなくなった。

シオンが俺の顔を覗き込みながら、
何かを言っている。

・・・何を言っているのだろう。

何も・・・聞こえない。

何も・・・見えない。

何も・・・感じない。
< 94 / 112 >

この作品をシェア

pagetop