舞う風のように
驚いた表情で小野寺を見つめる幹部達。
まぁ、それもそのはず。小野寺は会津から新選組へ言伝を伝える伝令係なのだから。
「…すまん。今回は伝令とは関係ない。」
だが、小野寺はそう言うと血だらけの俺に目を向けると
「そいつは、俺の幼馴染なんだよ。」
そんな突拍子もない事を言い出した。
「…そ、そいつが、小野寺さんの幼馴染?」
土方達は、一瞬で顔を蒼白にした。
だが、小野寺は「まぁ…こいつも、頑固だから。」と、それを笑い飛ばす。
「ぜんっぜん笑いじゃないですよね。
俺、こんな血だらけなんですよ。見て分かりませんか?」
「…お前、それくらい言えばいいのに。」
ダメなんだよ。
「…何を言っているのか分かり兼ねます。」
彼の方についていくと
あの背中について行くと
俺は誓ったんだ。