俺だけのモデル

***



セットの中にヒカリを連れてくとさっそく、俺らはカタログの撮影を開始した。



「ヒカリちゃ~ん。目線こっち~」



そういう修也は大きなため息をついた。



全くカメラを見ようとしないヒカリ。



それ以前にカメラのシャッター音が鳴るたびビクッ!ビクッ!と肩を揺らす。



ちょっとは、想定してたけど、ここまでとは思っていなかった。



次第にヒカリの瞳から一滴、二滴……と涙が零れ始める。



< 13 / 40 >

この作品をシェア

pagetop