お兄ちゃんができました。
私だったら泣く。泣いて逃げる。
衝撃でまともに機能しなくなった頭の片隅で想像し、私は身震いをする。
なんて恐ろしい見た目をしているんだろう。私。
こんなんで街をのそのそ歩いてんだから……うわぁ。不気味。不気味すぎるよ。
表情を引きつらせて、目の前の鬱陶しい前髪を軽く引っ張る。
前髪切ろうかなぁ。なんて、くだらないことを考えていると、
「……おい。そこの幽霊」
目の前の麗しい彼が表情一つ返ずイケメンボイスでそう言い放った。
誰が幽霊だ。オイ。
……なんて、もちろん言えるはずがない。
「…………。何」
「お前、“俺の家”に何の用? てか、何勝手に入ってきてんの? 泥棒?」
「……はぁ?!」
ものすごく不審な目で見られて、私は思わず声を張り上げた。
誰が泥棒だって? 自分の家に帰ってきただけなのに、何で泥棒扱いされないといけないのよ。
てか、何? 俺の家?
え? まさか私……。
ふと、とある考えがよぎりサァと血の気が引いていく。
わ、私……まさか……。
「家間違えたぁ!?」
まさか、そんな!
手ぶらで学校に行くレベルのミスをまさか……!!
衝撃でまともに機能しなくなった頭の片隅で想像し、私は身震いをする。
なんて恐ろしい見た目をしているんだろう。私。
こんなんで街をのそのそ歩いてんだから……うわぁ。不気味。不気味すぎるよ。
表情を引きつらせて、目の前の鬱陶しい前髪を軽く引っ張る。
前髪切ろうかなぁ。なんて、くだらないことを考えていると、
「……おい。そこの幽霊」
目の前の麗しい彼が表情一つ返ずイケメンボイスでそう言い放った。
誰が幽霊だ。オイ。
……なんて、もちろん言えるはずがない。
「…………。何」
「お前、“俺の家”に何の用? てか、何勝手に入ってきてんの? 泥棒?」
「……はぁ?!」
ものすごく不審な目で見られて、私は思わず声を張り上げた。
誰が泥棒だって? 自分の家に帰ってきただけなのに、何で泥棒扱いされないといけないのよ。
てか、何? 俺の家?
え? まさか私……。
ふと、とある考えがよぎりサァと血の気が引いていく。
わ、私……まさか……。
「家間違えたぁ!?」
まさか、そんな!
手ぶらで学校に行くレベルのミスをまさか……!!