【短編】疾風恋心
そんなこんなで、あっというまに始まった中学最後の体育祭。
学級ごとに得点を稼いで一番多かった学級が優勝。
「頑張れぇーっ!!
走れーっ!!」
熱い応援の中に一際黄色い声援が。
「「キャァァァァァッ!!!」」
100%が女子で、その原因は――――…
「林クンぶっちぎり1位だよ!!!」
「超かっこいい!!!」
私の彼氏・林浩介。
「林先輩ヤバイ!!!」
こ、後輩までっι
100M走でぶっちぎりの1位だった林クンが
生徒席に戻って来る。
今日は快晴。20度超え。
いい感じに汗をかいて戻って来た林クンに女子の大半が倒れる。
…色っぽい…///
こっちまで倒れそう…。
…ふと目が合う。
思わず、
目を反らした。
ホントは奈々から
『タオルとか渡してあげな』
って言われてたけど、
他のクラスだから大丈夫なのかな…。
それに恥ずかしいし…。
そのまま林クンは通り過ぎた。