黒ずきんちゃん
詩織は両手足がなく、出血している。
両手足は、引きちぎられているかのような切断部分になっていた。
「し、詩織ぃ…!!詩織…!!!!」
私の親友はもういない。
無残な姿になっていた。
なのに、私はこの事実を受け止めきれない。
ほんとは、生きているんじゃないかって。
いつも一緒にいてくれた唯一の友達。
どうしてあの時私は気を許してしまったんだろう。
もっと周りを見ていれば…こんなことにはならなかった。
私は拳を強く握り締め、詩織をただただ見つめることしか出来なかった。