黒ずきんちゃん

「い、いやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」


な、なんで誰もいないのよ…!!

もう一度私は振り返った。


あれ…??

いない…。

私の…見間違いだったのかな…??

とにかく昇降口に向かって走った。


でも…。

ガチャガチャ!!!!!!ガチャガチャ!!!!!!

「はぁ…はぁ…な、なんであかないの!?」

鍵は開いてるはずなのに、昇降口はあかない。

嫌な気配がした。

振り返る…。

「ひっ!!!」


さっきの黒ずきんちゃんが、下駄箱の影からこっちを見ている。


足がすくむ。


怖くて、傘立てにあった傘をあいつに向かって投げた。


ハラリ…

フードがとれた。
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