恋 時々 涙
●昼食
午前の授業が終わり、ゾロゾロとみんな教室から出て行く。
「優、弁当?」
「うん。あ、遥は学食だっけ?」
「うぅん。優が弁当なら購買でパン買って来るっ」
ニコッと微笑んで、財布を持ち小走りで教室を出て行った。
なんだか合わせてもらっちゃったな。
悪かったなぁ…。
「優、学食じゃねぇの?」
振り返ると、拓海と淳ちゃんが立っていた。
「あ、私弁当だから」
「へぇ。優自分で作ったとか?」
「まさか。お母さんだよ」
淳ちゃんに言う必要もないが…
私はとことん料理が下手。とても食べれる物じゃない
「やっぱ、お前の母さんの料理うまっ」
「……え?」
まさかと思い、振り返る。
「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」