恋 時々 涙
「あ。俺、3年の折原 京太(おりはら きょうた)」
「私は、2年の七瀬 優(ななせ ゆう)です!」
ペコリと頭を下げた。
「そんな改まらないでよ!!」
ハハッと笑う先輩。さっきからずっとニコニコしてる。
笑うとキレイな二重が少し垂れて、優しい表情になるのが印象的。
「優ちゃんか、バスケ部なんだ!」
「えっ、何で…?」
「んっ」
先輩が指差したのは、ブレザーのポケットから垂れている、バスケットボールのキーホルダー。
「はい、バスケ部です」
「そっか、もうすぐ大会でしょ?頑張ってね」
また笑った。何か私まで笑顔になる。
拓海とは対極の人物だな…