恋 時々 涙
「明日はついに××大会だ。大規模な大会だから強豪校もゴロゴロいる。油断は禁物だ……
顧問の先生の長い話が始まった。
明日が大会だということもあってまた一段と話が長くなりそう…。
いつもは全く聞いていない先生の話だけど、今日は耳を向ける。
なぜなら…
「では今から、明日のスターティングメンバーを発表する」
きたっ!!私はこれが聞きたかった!
いつもドキドキする。背番号は変わらないけど、スターティングメンバーはよく変わる。
だから、とても緊張する。
「女子4番、高宮理子、5番×× ××、7番七瀬優、10番×× ××、11番×× ××。
男子4番×× ××、5番小野寺旬、6番八代拓海、9番×× ××、10番×× ××
この前と変わらないメンバーだが、次回からはこのメンバーで固定する。他の者も自分のユニフォーム番号を確認しておくように!
以上っ、解散」
「はいっ!ありがとうございました。失礼します」
「やった!スタメン(スターティングメンバーの略)っ」
周りには聞こえないような声で小さくガッツポーズした。
嬉しい!次からずっとスタメンなんて!
「いっつもスタメンだったろ」
ポンっと後ろから頭を軽く叩かれる。