恋 時々 涙
●打ち上げ
「女子、優勝。男子、準優勝を祝って!!」
「かんぱーいっ」
今大会、男子は惜しくも決勝で敗れ、準優勝となった。
わずか1点差という、接戦だったがあと一歩及ばなかった。
「おいしー」
打ち上げに来ているお店は、海沿いにあるオシャレなお店で、すぐ隣には砂浜。
料理もおいしくて、バイキングだから好きなだけ食べられる。
「優!デザート取りに行こうよ!!」
「うんっ」
りっちゃんとデザートを取りにいくと、何十種類もの果物に、ケーキやプリン。アイスなんかもたくさんあって、目が回りそうなほどだった。
「どれにしようかなっ」
ウキウキで選んでいると、隣に誰かが並んだ。
「拓海!拓海は何食べるの?」
「いろいろ」
即答した。また無愛想に、私のほうも見ずに。
だけど、何かがいつもと違う。無愛想なのはいつものことだけれど。
無愛想と言うより…
なんだか冷たい…?