恋 時々 涙
●昔とは違った
重たいバッグが歩く速さを
遅める
肩が痛くて、右肩から左肩に
持ち変えようとした
「…あっ」
一瞬体がふらつき、肩が軽くなった。
「お前、フラフラして転けそう」
そう言って、拓海は軽々と私のバッグを持ち上げ肩にかけた
「いいよっ!!重たいよっ」
「別に」
私の方を見もせず、無愛想に言った。
こんな無愛想で、素直じゃないところは変わっていないのに、
横顔は昔とは全く違って
大人っぽく、男らしい横顔になってたんだ