恋 時々 涙
●病院 〜拓海side〜
タクシーを降りて、病院に飛び込むと
受付の前の椅子に1人座っているおばさんに飛び付いた。
「おばさんっ!!優はっ!?どうなったのっ!?」
「……車に…跳ねられたみたいで……。辺りどころが悪くてまだ…意識が戻らないの…」
おばさんが俺にしがみつくようにして泣き崩れた。
「どうしよう…このまま意識が戻らなかったら……」
泣き崩れるおばさんに、俺は何の言葉もかけられなかった。
だって優が事故に遭ったのは
俺のせいなんだ。俺が優をこんな目にしたんだ。
「……おばさんごめん…。俺ちょっと行ってくる…」
しがみつくおばさんを優しく離して、また走った。