恋 時々 涙
♪拓海side
眠れない夜を過ごして、いつもより早い時間に起きた。
早々と制服に着替えて、登校時間よりもずっと早い時間に家を出た。
学校に行く前に向かった場所は
優のところ。
今度から学校へ行く前に病院に寄っていくことにした。
これは俺のけじめだから。
こんなことくらいしか俺にはできないんだ。
病室に入ると、おばさんの姿はなくてベッドに優の姿だけがあった。
あれ以来、初めて優を見る。
事故にあってから初めて…。
微かに震える足を動かして、恐る恐る優を見た。
頭や手、足に包帯をぐるぐる巻いている。
顔には比較的傷が少なかくて、少しだけホッとした。