恋 時々 涙
だけど、こんな優の姿に、息が詰まる。
罪悪感だけが胸に染み渡って、苦しい。
「…優…本当にごめんな…。」
小さな優の手にそっと触れる。
「…俺があの時、あんなこと言わなかったらこんなことにはなってないんだよな…。俺…本当最低な人間だよな。本当、最悪だよ…。本当にごめんな、優…」
ピクリとも動かない優の手をギュッと握った。
握り返してくれそうなのに、全く動かない。
「殴ってくれよ…この手で俺を……。殴れよ…」
こんなことを言っても返事なんてない。
殴ってくれない。…いや
殴れないに…。
虚しさだけが残る。
「これから毎日来るから。朝も夜も…」
優しく優の頬を撫でて、病室を出た。