恋 時々 涙
●学校
学校に向かいながらふと、あることが頭に浮かんだ。
『遥やバスケ部のみんなには、優のことをどう話せばいいんだろう…』
きっと俺以外には優のことを知っているやつはいない。
とても交通事故に遭って、今は意識不明
だなんてことを隠しておけるわけなどない。いつかきっとバレる。
学級では今先がどうにか言うだろうけど、優の状態まで詳しくは言わないだろうし。
特に遥に話せば、俺はせめられるだろう。
大の親友を事故に遭わせたんだ
重たい荷物を背負っているような、憂鬱な気持ちで学校へ足を運んだ。