恋 時々 涙
いつもテーブルの上にお金が
置いてあって、
そのお金で毎日、夜ご飯を買って食べるって
お父さんに会うことはほとんどなくて、お父さんが家に帰って来ているかもわからない…
他にもいろいろ私には耳を疑うような話を聞いた。
そんな話を平然と話すから
「悲しくない?寂しくない?」
って聞いたんだ。
そしたら、
「もう慣れた」って。
だけどその顔は、とても寂しそうで、嘘をついてるように見えた。
だから私の家にご飯を食べに来ないか誘ったんだ。
これが拓海が私の家族と
親しくなったきっかけだった。