【死場】~連続変死ミュージカル~
昼食後の稽古で自分の出番を終えた歌澄は、いつものようにスタジオの隅で落ち込んでいた。
「あの、元気出して下さい!」
突然、上から降って来た声に顔を上げると、さっき片付けで会ったレッスン生がそこにいた。
「私、歌澄さんの歌好きです。聴いてると凄く癒やされて・・・。演技って難しいですよね、セリフ覚えたつもりでも、緊張するとポーンと飛んでっちゃったりして・・・。私も最初は全然出来なくて・・・」
必死に励まそうとしてくれている。
「あ、すみません。私みたいなただのレッスン生と歌澄さんを一緒にするみたいになっちゃって・・・!」
「いや、いいんだ。演技に関しては君の方が先輩だから。・・・あの、名前教えてもらっていい?」
「は、はい!徳野紗雪です」
「紗雪ちゃん・・・綺麗な名前だね」
「あ、ありがとうございます、名前だけですけど」
「そんな事ないよ。心も綺麗だと思う」
「え?」
「だって僕・・・、救われたから。ありがとう」
「あの、元気出して下さい!」
突然、上から降って来た声に顔を上げると、さっき片付けで会ったレッスン生がそこにいた。
「私、歌澄さんの歌好きです。聴いてると凄く癒やされて・・・。演技って難しいですよね、セリフ覚えたつもりでも、緊張するとポーンと飛んでっちゃったりして・・・。私も最初は全然出来なくて・・・」
必死に励まそうとしてくれている。
「あ、すみません。私みたいなただのレッスン生と歌澄さんを一緒にするみたいになっちゃって・・・!」
「いや、いいんだ。演技に関しては君の方が先輩だから。・・・あの、名前教えてもらっていい?」
「は、はい!徳野紗雪です」
「紗雪ちゃん・・・綺麗な名前だね」
「あ、ありがとうございます、名前だけですけど」
「そんな事ないよ。心も綺麗だと思う」
「え?」
「だって僕・・・、救われたから。ありがとう」