【死場】~連続変死ミュージカル~
「ま、イヤなら見るなよって話だけどね」
事件に関する世間の声に目を通して、携帯をソファに抛(ほう)り、彼女――百瀬みみかは、ストローを銜えてグラスの中のオレンジジュースを吸い上げていく。
彼女達は、事務所近くのカラオケボックスに来ていた。
総勢18名が一堂に会すため、大部屋を貸し切った。
何の会合かと言うと『自分達のこれから』について――。
ココにいるのは全員、現在生き延びている舞台参加のレッスン生達だ。
勿論、元気やとも、紗雪の姿もある。
今やスタジオは警察だけでなく、記者や野次馬の一般人が張る始末。
だが事務所は断固としてスタジオをかえない方針を明らかにした。