ストロベリー・キス・マジック
こんなあたしでも、一応高校生というものをしている。
秘密以外は、他の子と何ら変わりのない女子高生。
純粋なフリして生活するのにも、もうだいぶ慣れた。
そして、純粋なあたしを見て告白してくる男をあたしから誘う。
運がいいのか、抱かれた男であたしの秘密を口外する男はいなかった。
今日は眼鏡を掛けた知的な印象の先輩と。
テクニックがあって、相性はまあまあだ。
でも、いくらそうでも付き合うということはあり得ないのだ。
こんなことを繰り返していながら、あたしは初恋が忘れられないのだ。
裏切られても、忘れられないのだ。
いつもの時計台の下で待ち合わせてそのままラブホテルに向かう。