ストロベリー・キス・マジック


「久しぶり、アヤカ」




2年ぶりに会った彼は少し痩せたようだった。




「うん」




「いやー、しかし。アヤカが夜中に出歩いているとはビックリだな。すっかり垢抜けたし」




でも、心はずっとミナトを想ってたよ?




「ミナトは、どうしていなくなったの?」




2年前、ミナトは突然姿を消した。


当時付き合っていたあたしにも何も言わずに。




「親の転勤でさ。遠くに行ってた中3だったしどうにもならないだろ?今またこの近くに戻ってきたから親にお願いして一人暮らししてる」




「色々、あったんだね」




「うん。アヤカに会えないかなって思ってたんだけどこんなに早く会えるとは思ってなかったよ」




「あたし、ミナトが忘れたくて色んな人に抱かれた…。でもできなかった。まだ、好きなの。好きなの、ミナトが」




体は汚れても、唇は守りたかった。




「俺もだよ、アヤカ。でも俺はアヤカのこと裏切った。傷つけた。こんな俺を許してくれるのか…?」




「あたしだって、もう処女じゃないし、体だって汚れてる…。それでもいいの?」


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