〖短編〗2度目のサヨナラ。
「…瑠羽も知っての通り、宏斗の幼なじみが失踪した。
その幼なじみは、人より少し身体が弱かったんだ。
明るくて誰とでも友達になれるような、可愛いヤツだった。
だけどある日、宏斗と言い争いになったらしい。
ソイツは、病気がかなり深刻な状態にあったこと、宏斗に話してなかったんだよ。
で、ソイツが教室を飛び出して、そのまま行方知れず。
宏斗は、かなり自分を攻めてる。
あの時なんで追いかけてやらなかったんだ、ってな。
だけどアイツは…宏斗は、その幼なじみが死んだなんて思ってない。
思いたくないんだろう。
実際俺も思いたくなんかなかった。
だけど、瑠羽がここにいるってことは、もう─────…」
…………………え?
どういう、こと?