〖短編〗2度目のサヨナラ。


それは違っ………


「違わねぇだろ!?

宏斗、瑠羽が失踪してから初めて会った時、瑠羽と会った場所はどこだと思う?」


「ど、こ…って、」




「屋上だよ。」





『………………。』


屋上は、いつも宏斗が寝てたところ。

よくそこで、話してたっけな。



あたしその時間が大好きで。


だから無意識に、〈屋上に行こう〉って思ったんだ。





「しかも、アイツなんて言ったと思う?

[宏斗が泣かないから。

宏斗が笑わないから。

宏斗の笑顔を待ってる人がいるのに。]


そう言って、オマエのクラスに走っていこうとしてたよ。


自分が宏斗を見守るんだ、ってな。





オマエは瑠羽に心配かけっぱなしでいいのかよ!?」




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