〖短編〗2度目のサヨナラ。



〖宏斗side〗




頬を包み込むように、瑠羽の手の感触が俺の全身を駆け抜けた。



「瑠羽…………っ」


目の前にいるであろう瑠羽を抱きしめようとしても、俺の腕は空気を切るだけだった。



「…宏斗、瑠羽が[この間はごめんなさい]って。」




この間………





あぁ、瑠羽が失踪した日のことか───…




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