好きになった人はホモ。
私は、秋彦に本当のことを言おう。
決心して、教室のドアを開けた。

ガラッ。

静かだった空間に突然の雑音――
秋彦はハッと振り向いた。
「・・・お前」
「ごめんなさい。聞いてた・・・」
「・・・・・・」
「秋彦に言わなきゃいけない事がある・・・。もうズルいままではいられない・・・。だから、秋彦も教えてほしい・・・。私の事どう思ってたのか、どうして付き合ってくれたのか・・・」
最初驚いていた秋彦の顔が引き締まり、じっと私を見据えている――。
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