うさぎ姫とおおかみ執事
ラズベリーの実がキラキラ。朝露に濡れて光っている。

ウサギ達が何匹か、小さな籠に楽しそうに摘んでいる。

「ノアール王子、村のウサギ達と少し話してみない?」

「おぅ、いいぞ〜」

馬車を止めると、あたし達は森に降り立った。


さっそく、頭におっきな赤いリボンをつけた、ピンク色の子ウサギが駆け寄ってきた。

「姫さま!ラヴィ姫さまではないですか?!」

「ほんとだ!ひつじのレアさまもいらっしゃるよ!」

ひつじ…

「しつじ、です。」
ぴしゃりとレア。

あたしたちの周りはいつのまにかうさぎだらけになっていた。

「へぇー、相変わらずウサギってのはちっこくて可愛いなぁ!」

ノアールが子ウサギを抱き上げながら言った。
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