うさぎ姫とおおかみ執事
数分間、何も考えなかったんだと思う。 
だって、その後の記憶がほとんどないんだもん。 



ふわっ 


レアの髪があたしの頬にかかるのを感じて顔を上げる。 


心配そう?なのかな。
少し儚なげな顔で、レアがあたしを覗き込んでる。 


「助けに来てくれて、ありがとうね。」

バッ!! 

横でうとうとしてたノアールがいきなり体を起こした。 

「意外と素直じゃん!!」

「意外って何だ!!!」


クスッ 

レアが笑った気がした。
ありがとう、二人とも。 

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