うさぎ姫とおおかみ執事
「狼は…ドーリアの狼たちは…?」

「ご心配なく、全て退治しました。」


レアがあたしに笑いかけた。 
優しさと安心感が押し寄せてきて、ぷつっと糸が切れたかのように。 

ポロポロと涙が溢れて止まらなくなった。 


「こわかった…こわかったよぉ…」

子供を宥めるように、レアは優しく、あたしを抱き締めてくれた。
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