うさぎ姫とおおかみ執事

ライオンの国の王子様

心底疲れはて、フラフラとあたしはレアの元に戻った。 

「ラヴィ姫、具合がよろしくないようで?」

「胃と頭が痛い…」

「失礼…」
レアが言った瞬間、ふわりとあたしの体が浮かんだ。 

「?!」

お、お、お姫様だっこー!!! 

「ははははなせっ!何をする!」 

「お疲れのようですので、このままお部屋にお連れします。」

「子供じゃないんだから自分で歩ける…!!」

あたしの訴えなんて聞きもせず、レアはそのままスタスタと歩き始めていた。
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